僕はコミュニケーションのコーチではありますが、もともとは超コミュ障でした。僕自身、HSPのテストを受けると、まず「HSP」という結果が出ます。だからこそお気持ちが分かることもあります。回答を参考にしてみて下さい。
HSPが目指すのは「気にしない」ではない
お気持ちは分かります。
問題は、「気にする」ことよりも「引きずる」ことだと思います。
僕からのアドバイスとしては、2つです。
- 気にすることをやめるのは難しいから、別のことに気を向ける
- 引きずることをやめるには、他のことに気を向ける
どちらも同じことなのですが、「気にしないでおきましょう」とか「引きずらないでいましょう」とか「気にしすぎる性格を治しましょう」というように、意識を変えることは、僕は難しいと感じています。
気にしてしまう、引きずってしまう、というのは、今のあなたの傾向、特徴です。
その傾向は、生まれ持った気質によるものかどうかは分かりません。
もしかしたら、後天的な要因、例えば親からの言葉や、生まれ育った環境によって、「気にしやすい性格」になったのかもしれません。
つまり、生まれ持ったHSP気質によるものなのか、後天的な性格によるものかが分からないということです。
そう考えると「今の気にしやすい傾向」を、簡単に変えることは難しいはずです。
なぜなら、時間をかけて今の「気にしやすい性格」を作ってきたかもしれないからです。
引きずってしまうのも同じです。
それが、HSPによるものなのか、後天的な要因によるものかは分かりません。
そこで、僕がおすすめする方法をご紹介します。
「気にしないでおきましょう」という方法ではありません。
HSPが楽になるには意識改革では難しい
僕自身、極度のあがり症で、極度の人見知りでした。
なぜ、そうなったかは何となく理由は分かりますが、根本は「どう思われているか気になる」という点です。
それは心あたりがあります。
- これを言ったらどう思われるだろう
- こんなことをしたら何て思うだろう
- 不機嫌そうなのは、僕が何か悪いことを言ったから?
常に頭の中で、人の頭の中を想像していたんです。
だから、あがり症を克服する方法として、こういうアドバイスをみかけます。
- どう思われているか気にするから緊張するんです
- 人の顔色を見てると緊張します
- 完璧主義だから緊張するんです
つまりこういうことです。
- どう思われているか気にするのをやめて
- 人の顔色をうかがうのをやめて
- 完璧主義をやめましょう
そしたら、あがり症はなおりますよ。という感じです。
でも、恐らく無理です。
意識を変えるのは難しいからです。
その意識を作ってきた経緯があるからです。
ではどうどうすればいいか?
「気にしやすい」人が、「気にするのをやめましょう」と言われて、「はい、そうですね、やめます」といってやめれるなら、人の悩みの多くは解決できるはずです。
でもそれが出来ないんです。
だから、意識を変えるのではなく、「気にする時間を没頭で埋める」ことをおすすめします。
HSPが楽になる方法は「没頭」
僕がおすすめしているのは「マインドフルネス」です。
こちらを後ほど参照してください。
簡単に言うと、ストレスというのは、今目の前ので出来事だけが原因ではないということです。
過去の辛い出来事や、将来の不安や心配を考え続けることで、いつでもストレスを浴びることが出来てしまうということなんです。
そこで、マインドフルネスという「今ここ」に意識が向いている状態を作りましょうと言われているんです。
ただ、マインドフルネスのやり方も色々ありますので、ここでは、それよりもっと分かりやすい方法をご紹介します。
それは「没頭」です。
もう一度、ご相談内容を載せますね。
HSPで人に言われたことを気にしやすいです。職場でミスを指摘されたりすると、引きずってしまいます。休みの日もしんどくなって、寝てばかりいます。楽になる方法ありますか?
ポイントは2つ。
- 引きずってしまう
- 休みの日もしんどくなる
HSPが生きづらいと言われているのは、この「引きずる」という特徴が関係しています。
そこで。
休みの日を思い出してみて下さい。
朝起きて、夜寝るまでの時間。
仮に、朝6時に起きて、夜22時に寝るとしましょう。
起きてる時間は16時間です。
この時間の中に何をしていますか?
ご相談内容では、寝てばかりと書かれていましたが、あれこれ考えすぎて疲れてしんどくなって寝てしまっているのかもしれません。
いずれにしても、休みの日を含め、「嫌なことを引きずって考えてしまっている時間」を「別の何かをする時間」に差し替えるんです。
つまり、何かに「没頭」するんです。
これは、HSPだろうとなかろうと関係ありません。
嫌なことを考えすぎてしまう傾向がある人におすすめなんです。
では、何に没頭すればいいか?
これはもちろん、あなたが興味のあることで構いません。
もし「興味のあることがない、何もする気にならない」という場合。
そうなると、僕は「読書」をおすすめします。
小説でも、実用書でも、絵本でも、図鑑でも、エッセイでも何でもいいです。
読書以外で、何か没頭できそうなものがありましたら、ぜひそれに没頭してみて下さい。
今回は「人に言われたことを気にしやすい」というお悩みでしたが、他のお悩みでも同じく没頭はおすすめです。
考える時間があると、人はネガティブに考えたりしがちです。
過去の古い記憶をたどりにたどって、どんどん嫌なことを思い出して、ストレスを再生産したりします。
読書が苦手なら、ヨガや筋トレのように、他のことを考える余裕がないようなものもおすすめです。
瞑想が出来るならそれもいいのですが、それよりも、楽しくできるもののほうがいいと思います。
没頭。
ぜひ、やってみてください。
以上です。
ここからはもう少し、HSPについて書いていますので、ぜひ最後まで読んでいって下さい。
HSPは治すのではなく自分を変える
HSPは病気ではありません。
気質です。
傾向や特徴とも言います。
ですので、HSPを治すというものではありません。
言うなら、HSP傾向のある「●●な点を●●に変えたい」のように、自分を変えることを目指したいところです。
こういう話になると、「あなたの性格を変える必要はないですよ。それも個性です。」という人もいますが、僕はその考えには賛成できません。
なぜなら、「変わりたいか、変わる必要はないか」を決めるのは自分であり、周りが言うことではないからです。
本人が、性格を変えたい、自分を変えたいと思っているなら、どうすれば変われるかを考えて、行動していけばいいと思っています。
もちろん、性格を変えるのは簡単ではありません。
多くの人は、変わりたいと思っても、なかなか変われないのではないでしょうか?
それは、ここでも書きましたが、意識を変えようとしているからかもしれません。
HSPから変わるにはまず自分を知ること
最後に大切なこと。
「私はHSPだから」と悲観的にならないで欲しいのです。
とはいえ、何らかの診断テスト(HSPテスト)を受けて、HSPと結果が出たら、やっぱり気になることもあるとは思います。
そこで大事なのが、「自分を知ること」なんです。
以下の私からの質問に答えてみて下さい。
- 自分がHSPだと思う特徴は何ですか?
- その特徴で困ることは何ですか?
- その特徴で良かった出来事はありましたか?
- どういう性格になりたいですか?
- その性格を具体的に言うとどういう特徴ですか?
まずは、この質問について書き出してみてください。
こうやって、自分のことを知っていくことで、変わるきっかけになります。
自分のことがよく分からない、だから何をしていいか分からない。
そうなってくると、悩みの沼から抜け出せなくなってしまいます。
HSPのことで何か相談がありましたら、電話相談にお申込みいただけたらと思います。
以上です。
HSPに関するページをご紹介しておきますので、参考にして下さい。
HSPは病気ではありませんので、精神科や心療内科でHSPですという診断がおりることはありません。
ただ、その影響によって、うつ病や社会不安障害になり、治療を必要とすることや、治療で改善することもあると思われます。
ですので、あまりにも生きづらいというようでしたら、まずは、心に関するクリニックで医師に相談することをおすすめします。
ただ、医師といっても色々な考え方があるので、HSPといっても、受け入れてくれないとか、もっと頑張れみたいなことを言われることもあるそうです。
口コミでの評判をよくみてから受診したほうがいいでしょうね。
こちらのページでご紹介している皆さんも、HSPの方の相談も受けています。
やはり電話ということで、話しやすいというのはあると思います。
HSPかもしれないと思ったら、ネットのテストを受けるのも一つの方法ですが、オンラインのテストを受けてみるのもいいでしょう。
どんな結果が出たとしても、性格を変えたいと思ったら変えることは可能です。
今がどんな気質、性格、傾向があったとしても、少しずつでも変えていくことはできるはずです。
おとなしい性格を変えたいと思ったら、こちらのページをご覧ください。
方法としては、「真似る」ことをおすすめしています。
性格を変えたい場合でも、今回のHSPから変わりたい場合でも、やはりまずは自分と向き合うことが大切です。
こちらに性格を表す言葉│性格一覧をまとめていますので、まずは、自分の性格を書き出してみて下さい。
それを元に、どうなりたいかという具体的な目標を決めていくことで、変わるきっかけになっていくと思います。
以上です。