- コミュ力おばけは称賛を乱用しない
- 褒め言葉を使わずに称賛を伝えることは可能
- アドラー心理学は褒めることに否定的
とってつけたような褒め言葉は嬉しい?
称賛の表現は褒め言葉だけではありません、まずは最後までどうぞ
褒められると嬉しいです。
褒められると笑顔になります。
今日のテーマは「笑顔にする力」です。
ではどうやって笑顔にするのか?
「褒める」ことによってです。
ただ、今回のお話は、ただ単に「褒め言葉をたくさん使いましょう」ということではありません。
アドラー心理学(アルフレッド・アドラー)では、褒めてはいけないと言っています。
「褒めること」については、いろんな意見がありますが、私なりの考えを書いていきます。
目次
まず「心も身体も柔軟に両極端を避ける」ことが大切
まず最初に書いておきたいことがあります。
それは「両極端」についてです。
アドラーは、褒めることはいけないことと言います。
では、どんな場面でも、どんな相手でも、褒めることはダメなことかというと、そうではないと思います。
相手との関係性にもよるでしょうし、頻度にもよるでしょう。褒め方にもよるでしょう。
ですので、「褒め言葉が良い、褒め言葉がダメ」といった、両極端は避けたいんです。
まず、その考えを前提に読み進めてください。
褒めることがダメな理由
褒めることに否定的なのが、アドラー心理学(アルフレッド・アドラー)です。
理由を挙げておきます。
- 褒められることに依存してしまうようになるから
- 褒める行為、褒め言葉というのは、上から目線の行為だから
- 予想(期待)していなかった結果の「褒め言葉」だと感じられるから
一つ目は、何となく分かります。
褒められるのが当たり前になってくると、褒められるために何でもするようになってしまう。その褒め言葉に依存してしまう可能性があるからですね。
次の「上から目線」について。
上司が部下を褒めることはあっても、部下が上司を褒めることって、まずないですよね。
親が子を褒めることはあっても、子が親を褒めるって、あまり聞かないですよね。
つまり、褒める行為が、上から目線だということなんです。
だから、横の立場から勇気付けてあげましょうというのは、アドラーの考え方のようです。
私はアドラー心理学については専門でもありませんし、詳しくは知りません。
ただ、「褒めることはダメ」みたいな言葉だけが独り歩きしてるような気がします。
褒めることがダメというなら、やっぱりそれは極端だなと思うんです。
褒め方や褒める言葉にもよるでしょうし、関係性にもよるでしょうから、私としては、褒めることが、良いとか悪いとかは判断しません。
時と場合によっては、良いと思います。
では、ここからが本題です。
褒め言葉以外で、相手に称賛の気持ちを伝える方法があります。
早速みていきましょう。
褒め言葉を使わずに称賛を伝える「自分の変化と質問」
褒め言葉を使わずに、相手に称賛の気持ちを伝える方法です。
2つあります。
- 相手の行動や言葉により自分の行動(感情)がどう良い方向に変わったかを伝える
- 相手の成果について、どのようにして達成したのかを質問する
褒め言葉ではありません。
この2つは、相手を敬う気持ちがあるから出てくる言葉です。
こういった言葉をかけてもらえたら、きっと笑顔になるでしょうし、相手の方の自己肯定感は高まることでしょう。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
自分の行動(感情)の変化を伝えることで称賛する
始めてこの言葉を見たとき、確かにそうだなと、しばらく文字から目を話せませんでした。
それくらい、納得のいく言葉でした。
本の中から引用させていただきます。
講演の後に私がいちばん聞きたい褒め言葉は、スピーチのスタイルなどについてではない。「あなたがすすめたポジティブな習慣をさっそく試してみようと思います。」とか、「悩んでいる友人に、あなたの本を買って贈ろうと思います」などという言葉だ。誰かに対する最高の称賛は、自分の行動を変えることによって示される。
ビッグ・ポテンシャル「潜在能力を最高に引き出す法」(徳間書店)
ショーン・エイカー著
「良かったです、感動しました、また聞きたいです」そういった言葉ではなく、「その言葉によって、自分がいかに感銘を受け、行動が変化したか」を伝えるということなんです。
例を挙げますね。
・独立起業して成功してる人から、仕事の話しを聞かせてもらったとします
それに対して、
「すごいですね、よくそこまで出来ましたね、さすがですね」
そういう褒め言葉ではなく
「お話しを聞かせてもらってものすごく刺激を受けてワクワクしてます。参考にさせていただき、すぐにとりかかります。ありがとうございます。」
褒め言葉も嬉しいですが、「自分の言葉や行動が、相手にどれほど良い影響を与えることが出来たか」を言ってもらえたら、もっと嬉しいのではないでしょうか。
自分がどう変わったか?
それをお伝えするのが、一つ目でした。
次は二つ目です。
なぜそれほどのことが出来るのかを質問する
先ほどと同じ例です。
・独立起業して成功してる人から、仕事の話しを聞かせてもらったとします
褒め言葉ではなく、こう伝えます。
「なぜそれほど成功されたのか聞かせていただけないですか?」
そうです質問をするんです。
別の例を挙げます。
・人気の会社に就職が決まった友達と話をしてる時
「すごいね、さすがだね」という褒め言葉ではなく、
「面接はどういうところに気をつけたの?」とか「どういう対策を心がけたの?」といった質問です。
こういった質問に共通するのは、「相手への興味と敬意」です。
私がコミュ力おばけの作り方の中で、何度も書いていることです。
「相手への興味と敬意」
その想いを持っている方は、褒めることもするかもしれませんが、興味を持った質問、敬意を払った質問が、自然と出てきます。
コミュ力おばけは心からの興味と敬意から生まれる
今回は、褒め言葉の代わりに、「自分の変化や質問」によって、相手に称賛を伝えるという内容です。
そのような言葉の裏にあるのは、「相手への興味と敬意」です。
周りの人に興味を持っていない人で、コミュ力が高い人を見たことがありません。
周りの人に敬意を払うことが出来ない人で、コミュ力が高い人を見たことがありません。
私の知ってるコミュ力おばけな人は、相手の変化に気付きます。相手の良い面に目を向けます。自分が知らない何かを相手は知ってると敬います。
質問力だけ、聴く力だけ、話す力だけ、ではなく、謙虚な心も相手を敬う心も、繋がりあっていると思います。
褒めることは大切だと私は思いますし、今回書いた2つの「変化を伝えることと質問すること」も大切だと思いますが、ぜひ、その前に、相手の良い面を見つけれるアンテナの感度を強めていって下さい。
小さな変化にも気付けるようになりましょう。
褒め言葉ではなく自分の行動と感情の変化と質問で「称賛」を伝える まとめ
ではまとめです。
- アドラー心理学では褒める行為を良くないとみてるそうです
- 褒めることが良いとか悪いとか決める必要はないと私は思います
- 時と場合と相手との関係により、褒め言葉も良いと思います
- 褒め言葉以外に2つの称賛の伝え方があります
- 相手の行動や言葉で自分にどう良い変化があったか伝えます
- いかにしてそのような成果をあげたのか質問します
そして、それ以前のこととして、「相手への興味と敬意」を持ちましょう。
というお話しでした。
本日は以上です。
こちらのコミュ力診断テスト「褒める編」も受けてみて下さいね。
*最後に一言。アドラー心理学について言及しましたが、私はアドラー心理学の専門家ではありません。もし、アドラーの言う褒める行為について、私の表現が適切ではないかもしれませんが、ご了承下さい。