お悩み相談に回答します。
匿名希望20代男性。
執筆はコーチ未知賢人です。
人前で話せない時の対処法
人前で話せないんです、あがり症なんです、というご相談をいただくことが多いのですが、その時に、必ず聞くのは「どういう場面でですか?」ということです。
人前で話せないといっても、1対1でも話すのが苦手で、初対面で極度に緊張してしまう人もいれば、初対面で話すのは全く問題ないし人見知りも全くしないけど人前だけは苦手という人もいます。
今回の場合は、1対1では話せるけど、人前では話せないということですので、その対処法をお話していきます。
まずは、なぜ、最初にこういうことを聞くかというと、どこに苦手意識があるかをはっきりさせておかないと、対策が立てられないからです。
では、現時点で状況をまとめておきます。
- 1対1なら話せる
- 人前になると話せない、声が震える、息苦しくなる
いいでしょうか。
ではもう一つ、確認しておきたいことがあります。
それは「1対1なら話せる」という状況についてです。
この「1対1なら話せる」というのは、雑談ということでしょうか。
あるいは、自分のことや自分の考えを一方的に話す場面でしょうか。
自分のことや考えを一方的に言う場面というのは、面接であったり、上司個人へのプレゼンだったりですね。
実はここが大きなポイントです。
「1対1なら話せる」という人の中には、雑談はできるけど、という意味で使われている人もいます。
ところが、人前で話すことと雑談には大きな違いがあります。
雑談の場合は、会話のキャッチボールです。
自分が話すと、相手は頷いてくれたり、相槌を打ってくれたりしながら、一緒に会話を作っていきます。
ところが人前で話すような、スピーチやプレゼンや自己紹介は違います。
一方的に投げ続けるわけです。
その投げかけに、微笑んでくれたり、相槌を打ってくれたり、頷いてくれたりする人がいるかもしれませんが、中には、難しい顔で無表情で、つまらなそうに聞いてる人がいたりするんです。
そういう人が目に入ると、緊張がましたという経験はありませんか?
つまり、1対1なら話せるというのは、もしかしたら、雑談のことだったりするので、あまり関係なかったりします。
実際僕の知り合いでも、雑談でいつも周りを盛り上げてくれるけど、人前で一言話してと言われると、絶対に拒否されます。緊張して話せないから嫌だそうです。
では、もう一つ、テストをさせて下さい。
人前で話すということは、一方的に言葉を投げるわけですが、これが「人前だから苦手なのか、そもそも、一方的に話すこと自体が苦手なのか」を確かめます。
今から30秒間で、「あなたの自己紹介をして下さい」。
誰もいない場所でしたら、声を出しておこなってください。電車の中や職場で声を出せないようでしたら、頭の中で自己紹介してみて下さい。
はい、スタートです。
終わりましたら、もう一つ。
今から30秒間で、「昨日あった出来事を何でもいいので話して下さい」。
はい、スタートです。
どうでしょうか。
ここで2つのタイプに分かれます。
上手く話せたら。
「一方的に話すのは得意だけど、人前で話すと緊張してしまって苦手。」
この場合は、人前での緊張対策をしていきましょう。
上手く話せなかった場合。
「一方的に話すのも苦手、人前で話すのも苦手。」
この場合は、人前での緊張対策の前に、一方的に話す練習が必要です。
実際にお話の中で分かることがあるんです。
「私はあがり症で、人前に出ると緊張して上手く話せません。」
このお悩みをよく聞いていくと「人前でなくても、自分の言葉を一方的に話すことが苦手」ということが分かったりするんです。
にもかかわらず、「人前でするなら、メンタル鍛えましょう」とか「どう思われていいと思いましょう」といった精神論や意識改革をしようとするから、あがり症を克服できなかったりするんです。
そもそも、誰もいない一人の場所で、自己紹介を上手く出来ない人が、人前で上手く自己紹介が出来ることはまずありません。
大切なのはまずは現状を知ることです。
私はあがり症です。という言葉では漠然としすぎています。
- 一方的に話すのが苦手、人前で話すのも苦手
- 一方的に話すのは出来る、人前で話すのは苦手
- 一方的に話すのは苦手、人前で話すのは苦手じゃない
- 一方的に話すのは得意、人前で話すのも苦手じゃない
今はどの段階でしょうか?
これが分かりましたら次です。
人前で話すのが苦手とのことですので、4つのうち上の2つのどちらかだと思います。
まずは「一方的に話すのが苦手、人前で話すのも苦手」の場合。
この場合は、自分の考えを言葉にする練習から始めることをおすすめします。
毎日、日記をつけましょう。
とにかく、その日にあったことを書くだけで構いません。
1日10分で大丈夫です。
頭の中のことを書き出す習慣をつけると、話すのも上手くなるはずです。
なぜなら、話すということは、頭の中の情報、知識、知恵、経験などを元に組み立てる作業が必要なのですが、日記を書く時にもそれが必要になります。
普段人を話す機会が少ない人には特におすすめです。
日記に慣れてきましたら、次は、自分でテーマを決めて、そのことについて書くのもいいでしょう。
まずは日記からです。
では「一方的に話すのは出来る、人前で話すのは苦手」の場合。
この場合は、緊張になれていく必要があると考えます。
とはいえ、場数を踏むのもその練習場所、トレーニングをする機会がないかもしれませんので、まずは自宅で一人で出来るトレーニングからがおすすめです。
それが、スマホに自分が話す姿とを録画する方法です。
やってみると分かりますが、独り言のように自分で話すよりも、スマホに録画しながら話すほうが緊張すると思います。
もし、全然緊張しないというようでも、やってみて下さい。効果はあるはずです。
方法は簡単です。
1)スマホの録画ボタンを押す。
2)テーマを決めて話す姿を録画する。
それだけです。
出来れば、録画した内容を観たほうが、新しい発見があったりしますが、恥ずかしいから無理というのなら見なくてもいいです。
とにかく、少しでも緊張がある状態で話すことが大切なんです。
これを毎日続けていくことが大切です。
声が震えることや息苦しくなる時があるとのことですが、その対処法としてもそうですし、スピーチの練習にもおすすめです。
やってみて下さい。
人前での緊張といっても、本当に人それぞれ症状も違いますし、どこに苦手意識があるのかも違ったりします。
まずは、現状を知ることが大切です。
それが分かってから対策を立てましょう。
回答は以上です。
以下、僕の考えを少しお話します。
人前で話せないのはみんな一緒ではない
人前で話せない、上手く言葉が出てこない時。
よくあるアドバイスが「自分が思っているほど、誰もあなたは話に興味はないですよ。聞いてないですよ。」というものですが、それを聞いたところで、あがり症の症状は治らないと思います。
なぜそう思うかというと、僕自身は、誰かが前で話をしてたら、めちゃくちゃ真剣に話を聞いてします。
興味もあります。
頷きますし、相槌も打ちますし、面白かったら笑います。
そんな僕に「誰もあなたの話にそこまで興味ないですよ。」と言われても、僕自身が人の話しに興味があるわけですから、その理屈が通用しないんです。
その意識を変える方法であがり症を克服できるとしたら、信頼できる人、尊敬している人から、毎日毎日くりかえし、話すことを褒めてもらったり、スピーチを褒めてもらったりするしかないと思います。
ではどうすれば改善できるかというと、さっき書いたように、行動を変えるしかありません。
人前という場面は、誰でも緊張はすると思います。
スピーチやプレゼンの上手い人、場数を踏んでる人でも緊張はすると思います。
緊張はするけど、別に苦痛ではない、くらいを目指すのもいいと思います。
これは、人見知り克服の時にもお話するんですが、僕は人見知りはしませんが、だからといって、誰とでも初対面で会話が続くこともないですし、話が盛り上がらないこともありますし、緊張することもあります。
でも辛くはないので、これでいいと思っています。
あなたが今どういう状態かは分かりませんが、まずはそこを把握することから始めることをおすすめします。
人前が苦手といっても、色んな状況があります。
- 声が震える
- 声が出ない
- 緊張して息苦しい
- 頭が回らない
- 汗が止まらない
- 笑顔がひきつる
- 大きな声を出せない
- 顔が赤くなる
- 感情を出せない
- くしゃみができない
- 化粧が出来ない
- 食事が出来ない
- 手が震える
- 体が震える
- 血が上る
- 泣けない
- 泣いてしまう
- 寝れない
- 飲み物を飲めない
- カラオケが歌えない
- 声が変わる
- 堂々とできない
人前が苦手な人は、どういう時にどういう症状が出たりするかは違うと思います。
自分が気にならないならいいと思うんです。
ただ、やっぱり自分自身が辛いなら、一つずつ克服できたらいいですね。
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以上、あくまで僕の価値観ですが、参考にしていただけたらと思います。
コーチ、未知賢人でした。
その他の人間関係の悩みにもお答えしています。